Story
episode 29 | prev | 2of2 |
3度目に
二人で飲みに行った時、彼女が提案した。
「小学校5,6年生の時のクラス会をやらない?」
彼ももちろん賛成し、週末に会場を探しに行くことにした。
日曜日の夕方、まだ夕食には少し早い時間に、伊勢佐木町2丁目から少し路地を入った所にある中華料理店に二人で行った。恐らく20人くらいは集まるだろうと想定し、空いている日を教えてもらった。料理は予算に応じていろいろ調整してくれるそうなので、仮の予約を入れさせてもらうことにした。
氏名と電話番号を尋ねられたので、彼が答えた。店の人は「一応念のため」と言って彼女にも聞いた。
その時、彼女は姓は言わずに名前だけを答え、彼の方を見て微笑んだ。
その笑顔を見ながら「彼女にはかなわないや」と彼は心の中で思った。
Created: 2005-02-08 08:02 | Copyright © 2005 Setsu. All rights reserved. |
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